掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)は、ウミが溜まった無菌性の膿疱と呼ばれる皮疹が手のひら(手掌)や足の裏(足蹠)に多くみられ、その後黄褐色のかさぶたになる病気で周期的に良くなったり、悪くなったりを繰り返すものです。やはり他人に伝染る病気ではありません。
基本的には慢性難治性の疾患で、当店へご相談に来られた方も10年20年と治療を続けていることが少なくありません。
間違いやすい疾患として、汗疱状の水虫、膿疱性乾癬(この一種だという説もあります。)があります。約半数の患者に病巣感染の疑われることから扁桃の摘出、虫歯、歯槽膿漏の治療が有効なことがあります。また、義歯などの金属アレルギー反応なども疑われ、入れ歯を他の材質に変えることでよくなる人もいます。
現代医学では消炎剤、抗ヒスタミン剤、広域抗生物質、ステロイド軟膏のODT療法(患部にステロイド軟膏をすりこみ、この上をポリエチレン膜で覆い、周囲を絆創膏で固定し、12時間~24時間放置する方法)が一般的です。
中医学では湿熱・熱毒・血熱が原因ととらえ、「清熱利湿」「解毒涼血」といった方法で対応します。
湿熱に対しては瀉火利湿顆粒、解毒涼血では五味消毒飲加減に涼血清営顆粒などを使用し、白花蛇舌草、板藍根、五行草なども、体内の病巣感染が疑われる場合には特に有効であると考えます。
外用では五行草クリームに中黄膏を混合し活用します。
間違いやすい病気のため、皮膚科専門医の受診(角質の一部を切り取り顕微鏡などで調べる病理検査)は必要です。
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